「初めて会った時、名札貸してくれたよね」

うん

「再会、できたよね」

うん

「おかあさん、邪魔だったよね。」

まあ、ね

「丘で、告白してくれたよね」

それはね、ボクが救われた日なんだよ。

そう、不思議なんだ、あの日以来、どんどん人の心が読めなくなってきたんだ。
今じゃ もうぜんぜん読めないし、変な霊とも話せなくなったんだ。

「新婚生活したよね」

ああ

「いるかさんの指輪、くれたよね。」

一応ダイヤのな。


「あたしの大切な・・・大切な旦那様だよね・・・」


ああ、一生言いつづけてやる。

「美久は、俺のお嫁さんだ」って。

誰と結婚したって忘れやしない。

俺の生きる証なんだ。

俺の存在の全てなんだ。

忘れてなんか・・・やるもんか・・・。

おかしいよ、涙が・・・今日は泣かないはずなのに・・・。

どうしても

止まってくれないんだよ。