「よう、星野」

「うっす」

「やっぱ来たか、釣られたな」

「ああ、釣られたな」

「で、今日呼んだのはな」

「ああ」

「さ来週、共通学科のテストだぞ」

「は?」

「実力テストだよ、お前、これか次の中間、期末どれかでも終わったら終わるぞ」

「マジか?」

「コレがウソではお前釣るために餌は付けんだろ」

「まあそらそーだな」

「お前、1学期どのテストも受けなかったからな、2学期やばかったら来年も二年だな」

・・・やヴぁい。

「少なく見積もっても2つやばかったら落第だろーな」

・・・かなりやヴぁい。

「お前、特進で上がってきたろ、今年計算したら・・・」

「したら?」

「俺の計算では中間終了時点でドボンだな」

「マジかよ」

「マジだ」

・・・どうしようもなくやヴぁい。

「いったい何点くらい取ればいいんだ?」

「そうさなー、どれかで平均80点以上、あとを最低平均70以上でなんとかだな」

・・・壊滅的にやヴぁい。

「第一、特進の条項の中の条件、『ある程度の遅刻、欠席』超えてるしな」

「どうすりゃいい?」

「死ぬ気で勉強することだな」

「試験問題を俺だけに1時間前にくれるとか言う特典は?」

「馬鹿」


・・・・・・
9月に落第決定はヤバいだろ。

とぼとぼと自転車をこがずに押して帰る。

「ふーーん、来年は後輩か〜」

美幸の言葉が何度も繰り返し頭に響く。


ウチの学校には「特進制度」と言う物がある。

遅刻欠席がある程度度を越えていても成績が良く、国公立大に合格しそうなラインの成績ならダブらずにすむのだ。
俺はそれ以下だが、「特進条項第二条」の、

「心身病弱にある者さらに若干の考慮を配す」
にかかり、1年は何とか特進で上がったのだ。

それなのに・・・
9月でアウト決定かよ―――!