教室に入り席に案内される。
「・・・俺の席だ」
「え?」
「今座ってるの、俺の席だ」
「わ、偶然」
「自分の席に金払うのってありえなくないか?」
「あはははは」
俺たちはケーキセットを二つ注文し、やがて運ばれてきた。
「何処のケーキなんだろ」
「え、手作りじゃないの?」
「誰が作ったんだろ」
結局誰が作ったかわからないままケーキを平らげた。
「なあ」
「え?」
「今これ食って昼飯どうするよ?」
「あ、ホントだね、どうしよう」
「ま、いいか、うろついてたら何とかなるだろ」
「そうかもね」
「でもそんなにうろうろしたら疲れるからだめか」
「ううん、たまには運動してくるようにお医者さんに言われたの」
「あ、そう、じゃ歩くか」
ぶらぶら歩いた後、こっそりと視聴覚室を覗く。
篤が最近の負けっぷりを熱く語っている。
結構客は入ってきている。
って言うか笑っている。
むしろ哀れみの目で見ているヤツもいる。
そんな様を納得して部屋を去り、またふらふら歩き出した。
「行きたいところ出来たか?」
パンフレットを見せながら聞く。
「難しいね」
「昔のクラスのヤツとかの所は?」
「学校来てた時間短かったから」
「そうか、じゃあ職員室でも行ってきたらどうだ」
「あ、それもいいかも」
「山本も喜ぶだろ」
「そうだね」