言われるがままにカンペンをあける。
「…でかい消しゴムとシャーペンが入ってるだけじゃないか」
昔子供のときに見た青い大きな消しゴムに「根性」と書いている奴だった。
「何か気づかないか」
「ああ、別に特段気づくものはないな」
「ちょっと横にゆすってみろ」
カランカランカラン
「シャーペンが揺れるだけじゃないか」
「そう、シャーペンが揺れるだけなんだよ」
「?」
「消しゴムは動いたか?」
「!」
「消しゴムを取り出してみろ」
ゆっくり消しゴムを上に上げる。
カンペンの下にある薄いスポンジはケシゴムが入るように切り取られている。
カンペンが二段になっている仕組みだ。
消しゴムの下には携帯の画面が現れた。
よく見ると画面の下付近にはボタンが押せるように小さい穴も開いている。
「最近の携帯は薄っぺらくなったからな」
「全く、今回だけだぞ」
「いや〜、持つべきものは友達ですなー」
「でも俺携帯持ってないから打つの遅いぞ」
「今から慣れてくれ、それか篤にでも打ってもらってくれ」
まあ俺もカンニングしてるみたいなもんだからな。
その週の俺は、海南にノートを借りにいく→自分で勉強する→雄一郎にまとめる→FAXする→学校でメールで支援する。
これを繰り返した一週間となった。
しかしあいつ、俺がこけたらあいつも死ぬのに俺に頼って大丈夫なのか?