学校が終わる。

「雄一郎、今日は同好会は?」

「ああ、今日ちょっとクラブ予算会議あるから明日にしようや」

雄一郎は一応同好会長だからクラブ会議とかに出なきゃならない。


そう言う訳で今日はさっさと帰る事に。

帰りの下り坂を自転車で走る。

くそう、自分の教科書も持って帰らねぇのに人の教科書背負う事になるとは。



病院に入る。

315号室の前に立つ。

入ろうとしてドアに手をかけたところで少し止まった。

海南は俺が来るかどうか知らないんだよな。

ようし、たまにはおちゃらけてやるか。



こんこん

ノックする。


「はい」

「あ、あの同じクラスのものです、海南さんに持ってくるものが」

声色をかえてやる。

「あ、ど、どうぞ」

海南もいつもと少し違う声のトーンのようだ。

間違いなく緊張している。


がらがらがら

「あ、星野って言うんですけど」

「星野君じゃない!」

「これ持って来ました」

「何?その声」

「ま、ちょっと変わった事でもしようかと思ったんだよ」

「びっくりしたよ」

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