「とりあえず戻ってくるやろーから俺らでまた探すか」ぐ

ぐっちは精霊探し、しもるは聞き込みを開始した。
さすがに前回も行っているだけあって手馴れている。

「なんか見つかった?」し

「いや、前回とまったく同じ、精霊がまったく効かん」ぐ

「イフリートも?」し

「呼んだら来てくれるだろーけど、来たらえらいことだぜ?あの火力でこの風だったらこのあたり一帯が火の海だよ」ぐ

「得意やん、その作戦」し

「うるせー、で、そっちは?」ぐ

「やっぱり何もないなー、おばぁさんのパンツが飛んで行ったとか、袋あけた瞬間落とした満月ポンが空に渦巻いて飛んで行ったとか、チロルチョコは何で最近20円やねんとか、その中でうまい棒が10円なのは企業努力の賜物やとか」


「何で菓子ばっかりやねん!」ぐ

「知らんやんけ!みんな聞いた話やねんから」し

「また満月ポンってお前、若いヤツ知らんぞ、そんな菓子・・・」ぐ

また考え込むぐっち



「おい、どーした?今更知性派気取ってももう手遅れやぞ」し

「手遅れとかゆーな!! ちょっと考え事してたんじゃ!!」ぐ

「ほう、バカの考え休むに似たりって言うのに大丈夫か?」

「お前言いずぎじゃ!」ぐ

「で、何か分かった?」し

「満月ポン渦巻いて飛んでいったんやんな?」ぐ

「ああ、女子高生がそうゆーてたで」し

「渋い女子高生やなー、で、今ここでなんか飛ばしてみ?」ぐ

「じゃあこれ」

しもるが投げたのはぐっちのかばんに入ってたハンカチだった。

「あーーー!おま、アレ、俺の思い出のハンカチー!!」ぐ

涙目のぐっち

「なんや、昔の女の思い出か?飛ばせ飛ばせ、そんなん彼方に飛ばしてしまえ!」し

「しかしいつの間に取ったんや?シーフみたいやな」ぐ

「で、その傷心ハンカチ右に飛んでいったけど?」し

「そうやわな、いまカブトヤマ方面に風は吹いてる、これを追っかけて行ったら渦巻くわけやろ、その子の話によると」ぐ

「???」し

「分かった、アホにも分かるよう話そう、ここでは風は右にずーっと流れてる、でもその満月ポンは渦を巻いて飛んで行った。 という事はどこかに渦を巻く、いわゆる中心点がある訳やろ?」ぐ

「おお!」し

「この風に乗って歩けばいずれその中心が分かる、その中心で何かが分かる可能性、高くね?」ぐ

「おお、この間もそうやったもんな!」し

「じゃあ満月ポン買ってくる!」し

「別に満月ポンやから飛んでいった訳やないがな、なんか布切れを紐に結んでたらたなびくだろ?」ぐ

「ぐっち、たまには賢いな!!」し

「たまは余計じゃ」ぐ

しもるの持ってたバンダナを紐にくくり、風に流す。

それについていくように歩く。

「案外歩くなぁ」し

「元はといえばお前が女子高生にその場所を聞いとかないからだよ」ぐ

まだ冒険者としては未熟なようだ。