一方、ぐっちはまだ広場にいた。

「・・・・。」ぐ

「む・・、これは・・。」警備兵1

「おい、こいつはヤバいぞ・・。」警備兵2

「誰か急いで増援の要請をするんだ!早く!大変なことになるぞ!民衆も急いで避難させるんだ!」警備兵長

「はい!」警備兵1〜10

「民衆の避難はまだか!」警備兵長

「もうすぐ完了します!」警備兵6〜10

「・・・・。」ぐ

「く・・、なんてプレッシャーだ・・。」警備兵長

「避難、完了しました!」警備兵6〜10

「よし、増援が来るまで我々だけでもこいつを食い止めねばならん!各自、死を恐れるな!取り囲め!」警備兵長

「はい!」警備兵1〜10

ぐっちは警備兵に遠巻きに取り囲まれていた。

警備兵の威勢はいいが、全員恐怖に震えている。

当然であろう。

街中で腰みのを付け、背中には奇怪な巨大なお面を背負っている男が白目をむいて呆然と立っているのだから。

ジンとイフリートが居れば話は別かもしれないが、すでに2精霊は命令がないのでさっさと帰っていた。


じりじりと警備兵の包囲の輪が縮まる。

「・・・・。」ぐ

「はぁ、はぁ、・・」警備兵長+警備兵1〜10
包囲網が縮まる中、ぐっちは動かない。

「増援が来たぞ!急いでくれ!」警備兵1

ぐっちを中心に4重の包囲網ができた。

しかし、ぐっちは動かない、いや正確には動けないでいた。
白目をむきながら痙攣し、泡をふいていた。

カイザーが見たら、「失神してるだけやん」と吐き捨てたであろう状態が、警備兵達にとってはそうは見えなかったのである。

「・・なんて凶悪な面だ。こんな面、今まで見たことがない。」警備兵5

「絶対に善良な人間ではないはずだ。」警備兵6

「俺、今回の任務で無事生還できたら、一生を神に捧げるつもりだ。」警備兵7

「俺は困っている人達を助ける旅に出るぞ。」警備兵8

「俺は・・」その他の警備兵達が不安を取り除くために独り言を言っていたその時、

「ぐあぁぁぁ!・・」ぐ
泡が喉に詰まったのであろう、痙攣が激しくなった。

「うわぁぁぁぁ!!」1重目の警備兵達が腰を抜かして動けなくなった。

「くそ!金縛りの術か、しかもこんな大人数を一度に金縛りにかけるとは・・。」警備兵長

勘違いではあるが、一層の恐怖心を煽られていた。