「おのれ、こうなれば玉砕あるのみ、キョエ〜〜」し

しもるは雄叫びと共に突進していった。

ぺち!

キマイラの尻尾ではたかれ、激しく転倒。

「え〜い、かかってこい!」し

しもるは勇気をふりしぼって倒れたまま剣をふりまわし、虚勢を張っている。

「ガァァァァァ!」キマ

キマイラのライオンの顔が雄叫びを上げた。

「!!!」し

しもるの蚤の心臓ほどの勇気は弾き飛ばされてしまった。

失神寸前のしもるだったが・・

「ギ・ギ・ギ」し

しもるは奇妙な歯軋りを始めた。

「ギィ・ギィ・・」し

いや、歯軋りというよりも到底、人のものとは思えない声を出していた。

「ギヨェァ〜〜!」し

目は血走り、口からは涎を撒き散らしながら狂戦士化した(のようだが、実はただ頭がおかしくなっていただけの)しもるがいた。

ゴウッ!

キマイラは火をふいた。

「ギヨェァ〜〜!」し

(頭のおかしくなった)しもるは炎の剣でキマイラの火を切り裂いた。

「グガァアア!」キマ

キマイラは突進してきた。

「ギヨェァ〜〜!」し

(頭がおかしくなった方がまともな戦士の)しもるはかわした。

ゴウンン!!

キマイラは門に激突した。しもるはキマイラめがけて剣を振り回しながら、無防備に突進する。

ペチッ!

ごろんごろんごろん



ごん!



また尻尾ではたかれ、門に激突した。

「ギヨェァ〜〜!」し

しもるは奇妙にもキマイラに見向きもせず、門を剣で殴り、足で蹴りつけたりしている。

門を敵と勘違いしているようだ。

ゴウッ!

しもるの後ろからキマイラは火をふいた。

「ギヨェァ〜〜!」し

しもるはおかまいなしに門に攻撃を続けている。

ドガァン、ドガァン。ガラガラガラ・・

キマイラの突進に加え、狂戦士化した(かのような)しもるの狂った攻撃に門が破壊された。

「!!ギヨェァ〜〜!」し

しもるは門をくぐり、相変わらず気絶しているぐっちに向かって突進していった。どうやらぐっちの一般人離れした服装を見て、ぐっちを敵とみなし、攻撃目標としたらしい。

「ギヨェァ〜〜!」し

しもるの必殺の一撃がぐっちに襲い掛かった。

キィ〜ン!!

甲高い音と共にしもるは見えない壁に攻撃を阻まれた。

「!?」し

気絶しているはずの、いや気絶しているぐっちが白目をむき、泡をふきながらゆっくり立ち上がる。

ぐっちの右腕がゆっくりあがった。

「ギヨァ〜〜!」し

しもるは弾き飛ばされ、天井と激突し、天井にめり込んだ。

常人なら即死するほどの衝撃を受けながらも、しもるは腕一本で天井から脱出し、ぐっちに更に攻撃を加えようと突進していった。

キィ〜ン!!ゴウッ!!

またしもるは弾き飛ばされた。

ゴツッ!!

しもるが弾き飛ばされた先にキマイラがいた。

しかしキマイラは怯えて立ち竦んでいる。ぐっちの桁外れの魔力に完全にのまれていた。

ぐっちの手がゆっくりあがる。

ゴォォォ!!

巨大な炎の柱が数本立ち昇った。

ぐっちがゆっくり手を下ろすと、炎の柱がしもるとキマイラに向かってきた。

ゴウッ!

キマイラは炎をかき消そうと火をふいたが、まるで威力が違っていた。

ゴウッゴウッ!!

キマイラはあらん限りの力を振り絞り、火を吐き続けた。

しかし、まったく効果が無かった。

「グギャァァァァ」キマ

キマイラは断末魔の叫び声を残し、倒れた。

「ギヨェァ〜〜!」

しもるは叫びながらすでに逃げ去っていた。

ドサッ。

ぐっちはその場に崩れ落ちた。