ごん!
「忘れとった、地下やった」ラ
高く舞い上がったキマイラの背中にはぐっちとしもるの遺体が。
1人と1対は天井に激しく挟まれた。
ぐっちの残り体力は1になった。
瀕死である。
「お疲れ様。どうや、レベル上がったか?楽勝やったやろ?」カ
「どうもこうもないで。道はめっちゃ入り組んでるし、敵も多いし、最後のこんな強いのでてくるし。」ぐ
ぐっちは安心感からか、涙を浮かべながらへたりこんでしまった。
「おいおい、贅沢なヤツやな〜。俺行ったときは俺一人で攻略してんぞ。お前ら二人がかりでそのザマか。しかもザコ以外全部排除したのに。まぁ、ええわ」カ
「で、カイザーさんは何してはったん?」ぐ
「ん?ああ、釣りを少々」カ
「へ?今なんと?」ぐ
「釣りや言うとるやろ。聞こえへんかったんか?」カ
「いや、なんかやらなあかんことあるって言うてはったんは、釣りのこと?」ぐ
「いや、ホンマは魔法の修行しようと思ってな。ええ場所見つけてやるつもりやってんけど、探してるうちにめんどくさくなってきてな、精神集中も兼ねて釣りしとったんやん。そしたら、横にサンペイとかいうじじいい(村長)がおって、若い時にどうしても釣れなかった主(ヌシ)の話を聞いてなぁ。そこまで聞かされたら、やらな男とちゃうやろ?おかげで大漁や。おかげでレベルも上がったしな。」カ
カイザーはフィッシャーのレベルが8上がっていた。
しかし冒険者レベルに一切の加算はされない
「・・俺らは魚に負けたんか」ぐ
ぐっちはなぜか敗北感にうちひしがれていた。
「なんやねん?ぐっち新鮮な魚が食えんねんぞ。喜ばんかい。」カ
「いや、俺なんか魚以下やから・・」ぐ
「うっひょ〜、魚なんて久しぶりやな。こんなけあったら、刺身やろ?塩焼きやろ?ムニエルやろ?煮付けやろ?・・早よたべようや。」キマ
キマイラはことのほかご機嫌だ。
「おお、今から宴会や〜〜」カ
「あの〜、しもるはどうすんのん?」ぐ
ぐっちが至極当然の質問を投げかけた。
「あ、あ〜そういや一人死んどったな。しゃーない、一回街に帰るか。おい、お疲れのとこ悪いねんけどまた送ってや。この魚半分やるから」カ
「おう、わかった。なら行くで〜〜」キマ
「よろしく。ぐっちは死体担ぎをよろしく。」カ
「またかいな〜〜。」ぐ
「つべこべ言うな、お前らパーティーやで。一蓮托生や。」カ
「もう嫌だ〜〜」ぐ
さすがにキマイラに街の中まで送ってもらうと住人が混乱するので、街から少し離れたところで下ろしてもらった。
「ほな、ありがとうな。これ約束の魚や、持って帰り。」カ
「お〜、こちらこそありがとやで」キマ
キマイラはぐっちとしもるにも別れを告げた。
「はい。精進いたします。」ぐ
(・・なぁ、気づいてるか?)キマ
(ああ、あれやろ?)カ
(あの変な格好の子、ちょっとアブナイで)キマ
(見た目もな)カ
(くっくっく・・確かに。でも見た目以上に危険やな)キマ
(ああ、たまに魔力が暴走するな)カ
(まぁ気付いとったらええねんけど、俺もいっぺん焼き焦がされたからな)キマ
(お前の身体をか?お前の身体ってアンチマジックかかっとったよな?)カ
(ああ、突き破られたわ)キマ
(わかった、でももう少し様子みるわ)カ
(おお、わかった。くれぐれも気ぃつけや)キマ
(ああ)カ
カイザーとキマイラは魚を分けながら念話していた。当然ぐっちには聞こえない。
「さぁ、戻るか。あいつもそろそろイコマから戻ってくるころやろ」カ
二人と一個の死体は街に戻ってきた。
若干のレベルアップとともに。
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