しとしとしと


先ほどから降り出した雨がオオサカを濡らしていく。


人、家、すべてを包み込む雨。


その雨の中、墓の前で呆然と立ちすくむ1人の神官。


握られたこぶしからは雨ではない赤い雫が滴り落ちている。


濡れ鼠に近寄る馬車から降りて近づく3つの人影。


そのうちの大男は墓を見てすべてを察した。


「やられてたか」

「ああ」

その神官の立っている墓は何者かに荒らされている。


「噂に聞くとここよりカドマの方に荒らされた墓が進んで行っていると聞きます」

魔法使いが声を発する。

雨の中4人はカドマ方面に向かっていった。


「近いかもしれません」

さくらは近所の人に聞き込んでそう結論を出した。


「この近所の墓が荒らされたのはどうやら昨日の晩らしいです、となると今日の場所はもう少し先の墓ではないかと」さ


「よっしゃ、決め打ちして夜になったらどこかの墓に隠れとくか」ば


「ええ、有名どころが眠る高級霊園なら確実に来るでしょう」


「ほんだらまだちょっと早いけど寝とくか」カ

宿を取り、まだ昼に近いが寝ることにする。



夜9時一行は宿を経つ。

シンゴだけはどうやら眠っていなかったようだ。

カドマの高級霊園に張り込む。
木がうっそうと茂り、なんとも『いかにも』といった感じの霊園だ。


「来るかな?」ば


「多分来るやろ」カ



今日が明日になるくらいだろうか。


何かの気配がした。


「来たぞ、構えとけ」
ばあさあかあの声に全員が反応する。


その気配の持ち主はさくらの近くの墓の前で魔法を詠唱しだした。


「万能なるマナよ、光となれ!」

さくらがライトの魔法を発動した。


「お前!このあいだのワイトキング!」

ばあさあかあが声を上げた。
しかしその声と共にワイトキングは消え、霊園の端に現れ、さらにまた消えた。


「そいつだけやないぞ!他にもおる!」
カイザーの言う通り他にも墓を暴くやつがいる。


「幸運の神チャ・ザよ、不浄なる魂を滅せよ!」

ターンアンデットを広域に拡大して魔法を拡大するカイザー。

精神力はその分消費するが、こう言ったどこにいるかわからない場合は有効だ。

神に祈りが通じたらしく効果は抜群だった。

大体のアンデット・ゾンビは崩壊した。