片足を落とすシンゴ。


「おいシンゴ!俺がわかるか!」


「そんなデカいヤツ、お前以外におらんやろ」


「成功らしいですね」


さくらが現れる。

「うわぁぁあ!」
さくらの見た方向にはまだ魔法使いのゾンビが立っている。


「万能なるマ」


ぎゅ

さくらの杖をシンゴが握り、魔法を止める。


「おれが、いくから」

よろよろとゾンビの方に歩いていくシンゴ。


からんからん

シンゴは歩きながらメイスを落とす。


ゾンビと対峙する。
ゾンビは支配者のワイトキングが滅亡したため魔法が解け、もう立っているのがやっとだった。


「ごめんな」


シンゴはゾンビを優しく包んだ。



最後まで護れなかったな



ごめんな、こんなおもいさせて。



おれが、せきにんとるから。



せめておれのてで、・・・な



いつかまた、あおうな。


ゾンビが頷いたようにカイザーは見えた。


杖を落とす魔法使いの死者。


シンゴは一歩下がり、祈りを始めた。

「戦の神マイリーよ、我の願いを聞け、我、この魂に平安を、喜びの野への導きを」


ゾンビに光が差したように見えた。


その瞬間、ゾンビは崩れ落ちる。

崩れ落ちた遺体をちにつくギリギリで受け止める


ゆっくり、ねむっててくれ。





きっとすぐに、いくからな。



「シンゴ!」
ばあさあかあが駆け寄る。


「すまん、ちょっと一人に」


「ああ、わかった」


ばあさあかあはさくらと共に離れた。


カイザーはシンゴの後ろからチャ・ザに祈りを捧げた。



カイザーは理解した。


人にはいろんな光と影があることを。


やがて遺体を埋めるために穴を掘り出したシンゴを、何も言わずに手伝っていた。



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