タケダオの洞窟に到着
到着前にいろいろ聞き込みをしてはみたが、どこにその地点があるのかの情報は得ることが出来なかった。
ただひとり、老人がその場所は精霊使いならわかると言ってはいた。
「とりあえず入るぞ」
みっちゃん光り、辺りが明るくなる。
「ライトの魔法がかかってるんか」カ
「便利やなぁ」 ぐ
「えっと、ぐっちが狙われるんやから真ん中やな」
シンゴ、しもる、ぐっち、カイザーの順で中に入る。
「誰かさんのせいでなかなか進まんわ」
シンゴがぼやく
マッピングをしながら先頭を歩いて全員の警戒を続けるのは確かに厳しいだろう
しもるが先頭にいけばすべては済む話である。
お化けが怖いの一点張りでそれが出来ない訳だ。
三時間も過ぎたあたりだろうか。
「ちょっと待って」
ぐっちが歩みを止めた。
「なんや?」
カイザーがぐっちに近づく
「これなんやけど」
ぐっちが指差した先には削られた石があった
「このいし?」
馬鹿!触るな!
シンゴが叫ぶがしもるはすでにその石を取り上げていた。
何かの力を感じる。
「どうやら閉じ込められたな」
カイザーが後ろを見ながらそう呟き構える。
「ぐっち、精神力を高めとけ、何が来ても驚かずにレジストしろよ」
シンゴもみっちゃんを抜き、構える。
しもるはすでに石を投げ捨て、小さくなってうずくまっている。
「魔法壁か?」
シンゴは誰に聞くでもなく声を出す。
「いや、建物の精霊が働いているから多分ブラウニーの仕業だ。」
ぐっちが答える。
「へぇ、そんな魔法あるんか?」
カイザーが聞く
「聞いた事はないけど、出来ない訳ではないと思う」
「じゃあ相手は精霊使いか」
「でも人の気配はないぞ」
10分ほどたった頃だろうか
「来ないな」
シンゴが呟く
しもるもうずくまるのをやめ、立ち上がっている。
「まだや、まだ緊張はしとけ」
カイザーはそう皆に指示する
しかし人間である。
やはりまだしばらくはこのままではないかと油断してしまう一瞬が生まれてしまう。
ぐっちが大きく息を吐いた時だった。
「下だ」
みっちゃんが伝えてきたのが早いか、ぐっちの後ろから土が吹き上がってきた。
落下してくる土に混ざり何かがぐっちに向かっている
「させるか!」
シンゴはそれを目掛けて剣を振るう。
取った!
それの中心を確実に切ったはずだった
それは剣に当たる前に分裂し、剣を交わす。
通過するや再度結合してぐっちにぶつかった。
ぐっちがその勢いに負け、そのまま後ろに倒れる。
「スライムか!」
「わからん!」
ぐっちを見るもスライム状のものは見当たらない。
「どこ行った!」
「やられたなカイザー、俺らの負けや」
「どう言う事…」
カイザーがすべての言葉を発する前に、ぐっちの体が宙に跳ね上がり、腕、足、腹など奇っ怪に膨らみ、暴れ回っているのがわかる。
「体の中か!」
「ぐっちー!こんなしょっぱい洞窟で死ぬんかー!首とれたり足もげたりしても俺だけは恨まんといてくれよー!」
しもるは人の死の寸前まで暴言を吐く。
「アホ!ワシが仕留めたる!」
カイザーが銀のダガーを持ち、ぐっちの腕を見つめる。
さく!
カイザーはぐっちの腕にダガーを刺した。
血と緑色の液体が吹き出す
しかし体内で暴れるそれは動きを止めずにいる。
白目をむき、泡をふくぐっち。
「こらぐっち!いまそんな面白い顔して笑いとってる場合やないぞ!」
しもるは言葉が足りないとかそんなレベルではなく感性とかその辺が何かおかしい。
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