エピローグ




こらドアホ!起きんかい!


朝じゃ!起きろ!殺すぞ!


カイザーとばあさあかあは落下してきたシンゴをバンバン叩いて意識を取り戻させようとしている。



ばあさあかあの拳がみぞおちに決まった時だった


シンゴはげふげふと咳き込み出した。


「生きてますよ!」

みろんが叫んだと同時に


「さっさと起きさらさんかい虚弱児がぁ!」

と、ばあさあかあがにやりと笑ってビンタを見舞った


「痛すぎるわい!」

シンゴが飛び起きる


「死ぬ時くらい安らかに死なせてくれ!空気読め筋肉達磨!」


「誰が死んでるねん」

ばあさあかあが笑う


「あれ?」

確かに生きているようだ。



じゃあぐっちも!

あわててぐっちを見るも生きてはいないようだ。


「あれ?俺、自分の魂と交換にぐっちを・・・」


「あほぅ!」



ばき!


カイザーがシンゴを殴る。



「カイザー・・・」


「あ、今のは青春ドラマみたいな自分の命を粗末にするな!とか俺より先に死ぬんじゃねぇみたいな愛の殴りとかと違うで、ただ誰でも良かったからただ殴っただけやで」


「なんやとこのボケ!」

ゲラゲラ笑うばあさあかあ達。


「でも何で・・・」


みっちゃんを見る。


反応が無い


「おい!みっちゃん!」

薄く光を取り戻すみっちゃん。


「友に・・・詫びる事がある」


「なんや、生きてたか、よかった」


「我は契約に反した」


「何で?ぐっち死んでるし何を反したん?」


「我に友を殺める事は出来なかった」


「だから等価交換なわけやろ?その対価俺の命やったやろ?一体対価は何になるねん!」


「対価は魂」


「みっちゃん!」


「・・・」


「みっちゃん、お前まさか!!」


「・・・所詮物質に宿った魂では・・・人の魂の対価としては少し足りなかった、許せ、友よ」


「お前自分の命使ったんか!お前何考えとるんじゃぁ!」


「たかが物質程度の魂では足りなかったのだ・・・人の命とは重いものなのだな、我はそれを今まであの洞窟で簡単に奪い続けていた、天罰だよ、友」


「人の魂も物質に宿った魂も一緒の重さじゃ!いや違う!!仲間を殺す事を考えたクソみたいな人間の魂の方が友を守りきったみっちゃんの魂の方が価値があるはずじゃ!」


「ありがとう友よ、足りなかった分・・・ぐっちの魔力の分を、友の生きてきた経験を使用した」


「経験?」


「最後にいい所有者に出会えた、魂が滅しても何の悔いもない」


「みっちゃん!」

みっちゃんにピシピシとヒビが入る


「長生きしろよ・・・相棒」


「待て!みっちゃん!」



ぱきぃぃぃぃん!



ミスリル銀の名刀は澄み渡った綺麗な音と共に砕け散った。


「みっちゃーーん!」


季節は夏であった


夏であったはずなのに、ミスリル銀から風が巻き起こり、粉雪が舞い散った。



夏に舞う粉雪は酷く寂しく、酷く儚げだった。