第一章
胎動



家を出る。

いい天気だ。

大きくのびをする。

城の上に立つ国旗がよく見える。

白をベースに重なりあう四つの武器の絵。

メイス、ウォーハンマー、ソード、スタッフ(杖)。

この旗の絵には意味がある。



話はさかのぼる事、五年前。

反逆者、ばあさあかあを倒した伝説のパーティー達。

その功をたたえられガッセ王国からニシノミヤ近辺に支配権を

譲り受けた建国王と、そのパーティーがこの地に来た。

支配体制や、軍勢の配備などを決めなければいけなかった。

誰もが何年もかかる作業だと想像した。

しかし建国王はたった五日で全てを終えた。

たった五日で国の礎を築いてしまった。

そしてその日のうちに城を去り、現国王に王政をゆだねる。

やがてそのパーティーの仲間も散り散りになる。

支配者が何人も居ては国に混乱が生じるだけだからだ。

現国王は昔のパーティーの友情を忘れぬため、

国旗に友四人のそれぞれの武器を国旗に描いた。

今では伝説となったパーティーの武器。

永遠の友情を望んだ国旗だ。



伝説のパーティー達。

ソード使い、ウオリアー

現国王のろし。

パケット・エロチカ・ろしである。

ちなみにエロチカは建国王につけられたそうだ。

…すけべだからだそうだ。



ウォーハンマー使い、シャーマン

精霊魔術学院 校長 松本

先の戦いで稼いだ金を使い、奥さんの神凪さんと

シャーマンマジックの学校を作り、後継者を育てている。

杖(ダイヤ付き)使い、ソーサラー

王位継承第三位、琴乃。

先の戦いの後、建国王と共に旅に出る。

わけあって、今はろしの城に滞在中。



メイス使い、プリースト

この伝説のパーティーのリーダーにして建国王のシンゴ。

…しかし、今、彼の行方を知るものは一人も居ない。

「鎮魂歌(レクイエム)の魔法を探しに行く」と言ったっきり、

行方が知れなくなっている。



これがサーガとなり、吟遊詩人たちはこぞって歌いあげる。

あるものはありのままに。

あるものはすこしの美化を施して。

あるものは琴乃とろしの戦争を笑いとして歌いあげる。



俺はそんな国に居る。