とりあえずパーティーが出来た。師匠のところに行こう。
「遅いです(怒)」
その声と共にバルキリージャベリンが飛んでくる。
べきしいいい!
「怒るのにバルキリージャベリンはひどいっすよ!」
「俺のやりかたです」
「第一、夕方までじゃないですか!まだ3時ですよ!!」
「気分です」
・・・理不尽だ。
中庭を見る。
神凪さんがまた怒っている。
なるほど、また八つ当たりか。
「さて」
と、言った途端に師匠の目が変わる。
「では仕事を受けていただきましょう」と言って一つの魔法石を差し出した。
「なに、これ」と、うきょーが聞く。
「ムコ山系のニ山山上にゴブリンの巣があるらしく、それを壊滅させて、
この石を入り口のところの見晴らしの良いところに埋めてきてください」
「簡単じゃなーい」とりゅう。
「報酬は2万です」
「ちょっと報酬が安いねえ」と言ったモモに納得した。
ま、簡単な作業だし、冒険なれするには持ってこいかな。
(問題の)2人のLvアップが期待できるだろうし。
・・・
俺の考えは甘かった。
それもかなり甘かった。
「うそっ!こいつらめっちゃ強いやん!」>う
「く、手強い」>モ
「てりゃあああああ」>う
「つえいやあ!!」>モ
この二人、弱い。
あまりにも弱い。
ちなみにあいてはコボルト4匹。
犬みたいな奴。
ゴブリンより若干弱い。
イコールめちゃめちゃ弱い敵。
一般的に言う「ザコ」って奴だ。
それなのに2人はかなり苦戦している。
うきょーは目をつむりながら攻撃している。
モモは攻撃しても当たらない。
じゃ、りゅうはって言うと・・・。
「エネルギーボルトぉ」
どかーん
「エネルギ−ボルトぉ」
どかーーん。
まったくやる気なく魔法を打っている。
それも何故か低レベル魔法のエネルギーボルトしか打たない。
不思議に思って聞いてみる
「え〜、あたし精神力(MP)少ないし〜〜」
…こんなんばかりだ。
そんなふうに考えていると
「ごき」
と言う鈍い音がした。
音のしたほうを向いてみる。
モモが白目をむいて崩れている。
見事な気絶だ。
「あああ、えらいこっちゃ、どないしよ〜」
と、うきょーはおろおろしている。
いや、アンタが回復魔法かけりゃーいいんじゃん。
神官なんだからさ。
「あ。そ、そうかえ、ええっと…なんだっけ?」>う
…魔法忘れてるし。
「あ!思い出した!」>う
そうそう、早くやってくれよ
「大地母神マーファよ、この者に いましめの手を!」>う
きゅいいいいいいいん!ざしゅうううううう!!
うきょーの手から衝撃波が飛ぶ。
「ぐふうううう!!」
攻撃魔法になっている。
こら!戒めてどうするねん!
「間違えた!いやしや!癒しの手やった!!」>う
「マーファよ!いわしの手を!」>う
鰯に手なんかあるか!!
「え、え?もやしじゃない、おやじの手でもない、えーっとえーっと…」
さっき自分で言った「癒し」の単語を度忘れしているらしい。
「ぐ…う、ハア、ハア、ハア…」
死ぬ一分前って感じになってしまったモモ。
…
どうにもならない。
しかたがないから、一人で倒す。
パ−ティー、組みなおそうかなあ・・・。
そういう訳にもいかず、ニ山をずんずん登る。
山上に登るまで幾度か戦闘があって、気付いたことがある。
モモの攻撃は当たりにくいが、当たったら急所に当たりやすいのだ。
よく分からんやつだ。
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