第四章
おしろのくらし
(NHK教育番組風)
しばらくは王城で生活することとなった。
しかし、マナーも何も知らない。
まいった。
と思ってると、
「ろし君、琴乃どこ?」
と、りゅうが気軽に声をかけた。
「あ、ああ、りゅうさんじゃないですか」>ろ
え・・・
「琴乃さん、もうすぐ来ますよ、いつものように遅刻でしょうから」>ろ
「やっぱりねーー」>り
どかどかどかどかどか!どがん!!!
「ごめーーん ろし君!魔法が渋滞で!!」
意味不明な言い訳をしている。
「あーーーーりゅうやん!久しぶりーーー!」
「いーちゃん、遅刻はあかんで!」
「いや、違うねん、馬車が事故でな〜」
・・・さっきといい訳が違う。
「でさあ琴乃、RX−7の彼氏はどうなった?」
「う」
「あれ、違ったっけ?じゃあ先生は?」
「ぐ」
それ以上言うんじゃねえ!と言うオーラを発している琴乃。
「じゃ、じゃありゅうはあのティファニーの彼氏は・・・」
「ぐう」
てめえ、いらん事思い出しやがって!と言うオーラをかもし出すりゅう。
・・・な、なんだか険悪な雰囲気になってきた。
にらみあう二人。
はじめに動いたのはりゅうだった!
ビシュッ!
顔面に一撃をたたき込む。
シュッ。
間一髪でかわす琴乃。
それを見て琴乃が動き出す。
叩き込まれた腕を掴み、叩き折ろうとする。
りゅうも負けてはいない。
腕を引くと折られることを知っている。
戦闘のプロだ。
一気に腕を押し込み、逆の手で琴乃のこめかみをめがけて拳を叩き込む。
琴乃は持っていた腕を離し、その手を取りに行く。
りゅうは腕を上に曲げ、そのままアゴを突き上げに行く。
琴乃はそれを予期して上半身だけそらして振り切った
りゅうの腕の付け根、わきの付近をヒジで打ちに行く。
右半身だけ避けたりゅうはそのまま回って裏拳を叩き込みにいく。
しゃがんで避けてそのまま腰にタックルをかけ、
転ばせてマウントポジションを取ろうとする琴乃。
見切っていたため、ジャンプで後方に下がったりゅう。
一撃必殺を狙うりゅうに、サブミッション、グランド系に持ち込みたい琴乃。
まるでピーターアーツ対ヒクソングレイシー戦の実現のようだ。
恐ろしい。
・・・・・・・・・
忘れてた。
この二人、魔法使いだった。
もうちょっと違う戦い方があるような気がする。
魔法で攻撃すりゃ良いのに。
で、一通り戦い終え、一息ついた二人。
「で、今日は何の用?」>琴
「仕事」>り
「ふーん」>琴
……あれだけ激しく戦っておいて、すでに普通の会話になっている。
恐ろしい。
「あ、ああなんか皆面白い事ないかなあ!!」
場を和まそうと、ろし王が言う。
「わたくし、吟遊詩人でございます」
珍しくかしこまった言い方で言ううきょー。
忘れてた、こいつそう言えばバードやった。
「わーい、早速やってほしいっす!!」
地が出るろし。
こほん、と咳払いをするうきょー。
皆が聞く態勢に入る。
うががががががああああっがががっががあああああ!!
わあったしのおおおおおお〜〜〜〜!!!!!
あいががががああああああ〜〜〜〜!!!
ほんげえええええ〜〜〜〜〜〜〜!!
な、なな、なんじゃこりゃああああ!!
歌じゃねえ! ぜってー歌じゃねえ!!
音痴とか言うレベルを超えてる!
死者が出る!!
これは呪歌か?
本人は気持ちよく歌っている。
普通の歌のようだ。
白目を剥いて泡を吹くろし。
すでに気絶しているモモ。
やばい!と思ってすでに走って逃げた琴乃とりゅう。
卒倒している兵士達。
しかし当の本人は、気分よく歌っているようだ。
いかん…
おれも意識が遠くなってきた。
このまま…死ぬのか…。
次