ばさっ、ばさっ、ばさっ

「おっ?」 シ
いきなり腕を伸ばすシンゴ。
するとフクロウがシンゴの腕にとまった。

「お、ピッチどないした?伝言か?」 シ

「ほお」 ピ
そう言ってうなずき、ピッチはひょいと足を上げた。
その足から手紙をとって読むシンゴ。
腕から離れ、うきょーの頭に乗るピッチ。

かりっ
「いでーーーーーーーーーー!」 う
うきょーはまたかじられている。

『帰りにアカシに寄って魚とシャコ買って来て〜』
・・・コレだけのためにアワジから鳥を往復させるか?琴乃。

「大変やな、ピッチも」 シ

「ほおー」 ピ
背を向け、ため息をつくピッチ、鳥なのに背中に哀愁を漂わせている。

「ほお?♪」 ピ

「ぎくり」 か

「ほお、ほお、ほおーーーー♪」 ピ

「だからエサじゃないでしーーーーーーー!」 か

「ほらピッチ、急がんでええんか? 琴乃怖いぞー」 シ

「ほおっ!」 ピ
ぴったりと止まったピッチ。
さらに怖いの一言を聞いてがたがた震え出した。
そんなに怖いのか、鳥がそこまでがおののく怖さなのか?琴乃さんは。

「一緒に帰るか?」 シ

ふるふる
首を振るピッチ。

「なんで?」 う

「ほお、ほほおおお、ほおおおお」 ピ

「あんまり遅かったら琴乃に怒られるだそうだ」 シ

「スパルタだなー」 ク

「鳥、人間容赦なしやなー」 こな

「気ぃつけて帰りーやー」 う
するとピッチは、ため息をもう一つついて飛び立った。
背中に哀愁が感じられる。