飛び立ったエンシェントは二人を育てた。

誰か人間に預けようかとも考えた。
しかし、エンシェントは自分が連れて行ったらこの子達は殺されると考えた。

だから自分で育てる事にした。

人間を育てるなんて初めてだった。
いや、それどころかエンシェント自身もまだ子供に近かった。

見よう見まねだった。
飼い主がしていたのを見ていたのをそのままに、
そして飼い主が自分にしてくれたのと同じようにその子達にした。

大きくなってからも順調だった。
魔法で調理させる事は出来なかったが、火で調理させることは簡単だった。
自分が火を吐けばよかった。

狩りも教えた。

言葉は両親が残した遅延伝達魔法で教えた。

そして二人は子を設け、家族を作った。


エンシェントの役目は終わった。

自由になっても良かった。
契約が切れる感じも心にあった。

しかし、エンシェントは去らなかった。
守り役として、ずっとエンシェントは付いていた。

すでに親になったような気がしていた。
そして、それがエンシェントの親、飼い主二人への恩返しでもあった。