何者かが屈んで火を着けようとしていた。
「貴様、何をやっている!!」
走って逃げるかと思われたが、なんと以外にもゆっくり立ち上がり、こちらを見た。
「知れたことよ、火の海にしようとおもうてな」
「なんだと!」
男の方を見る。
風貌からすると・・・シーフか。
逃げられると厄介だ、スパイダーウェブ(魔法網)で捕えるか。
目線は相手から離さず、手探りで杖を握ろうとした。
すかすかすか。
・・・
しまったーーーー!
散歩中だから杖なんか持って来てねえ!
護身用のナイフすらないぞ!
ヤバ目だな。
ヤツは手を腰に回し、いきなり何かを投げつけた。
ささっ!
転がって逃げる。
さくさく!!
地面に突き刺さっているナイフが三本。
俺は転がりながらそれを拾い、立ち上がる。
そこでやつは逃走を始めた。
「待て!!」
追いかける俺。
絶対逃さねえ!
ここで逃したら・・・
ピンで目立つチャンスがなくなる!!
いいぞ、俺。
目立ってるぞ、俺。
主人公なのに影薄いしな、ここで目立っておくぞ。