翌日の病院。

今日は長い・・・。
この間は、診察室に入ったら5分で出てきたのに。

不安がどんどん加速する・・・。

2時間後

「お待たせ、だね」
美久さんの顔が少し青い。

「正直に言え」
初めて美久さんに対してきつく言った言葉。

「後で 言うよ・・・。」

「分かった。」

沈黙のまま美久さんの家に着く。

聞きたくない事実が突きつけられる。

「シンゴ、落ち着いて聞いてね」

「うん」

「結論から言ったほうがいいのかな?」

「好きにして、美久の言いやすいように」

「あと、一年だって・・・言われたの」

ショックで髪の毛が白くなるというのを聞いた事がある。
きっと本当だ。
髪の毛一本一本に電流が走る感覚があった。

「あたし、あと一年しか生きられないっていわれたの・・・。」

逃れられない事実

「うそ、でしょ」
そんな陳腐なセリフしか言えない。
分かってるんだ、嘘はつかないって。

「嘘なら・・・いいんだけど、あたし、あたし、シンゴに隠して」

同じだ。

昔のボクと同じなんだ・・・。

好きだから隠して

言えなくて

苦しんで

抱きしめる。

「いいんだよ、黙ってた事なんか、苦しかっただろ」

涙が止まらない美久さん。

「ごめんな、直らないって知ってたら、直った時の事なんて話さなかったんだけど、辛かったろ、笑うの。」

胸の中で、まるで子供のように泣く美久さん。
初めて会った時より8センチくらいボクは大きくなったから、
胸を貸すだけなら丁度良かった・・・。

でも、こんな事で貸したく無かったよ

回復した、喜びの涙が・・・ よかったよう。