「最初から、話してくれるかな?」
何時間か後、泣き止んだ美久さんにお願いする。
内容はこうだった。
小学校の時に心臓が痛くなって病院に運び込まれた。
いろんな病院に行ったけどだめだった。
おっきい病院で検査したら心臓の病気だって。
病名は忘れた。
覚えたくも無いよ、恋人を連れ去る病気の名前なんか。
血もいっぱい入れたんだって。
合併症みたいなのもあるんだって。
中学に入ったらすごく悪くなってずっと入院。
そして退院したのが始めてであった2ヶ月前。
そう、丁度一年前。
「でも最近はまだ調子がいいんだよ」
笑う美久さん。
「でもね、あたしも女の子なんだよ」
「うん」
「好きな人とデートして」
「街中でちゅーするの。」
「んで、家まで送ってもらって見えなくなるまでお見送りして」
「結婚だってしたいんだよ。」
「あなたおかえりなさーい!って言うの。」
「夜はえっちのことするの。」
涙で前が見えない・・・。
「でもね」
「うん?」
「できないんだよ、あたしには。」
「・・・・・・結婚は、出来るじゃないか。」
他の人となら・・・。
美久さんの夢のためなら・・・
喜んで身を引くさ
「シンゴが18歳までだめでしょ。」
「ごめんな。」
変な事・・・かんがえて
「許してあげない、です。」
分かってたらしい・・・。
なんで、
何で美久さんなんだよ。
何か、悪い事でもしたってのか。
それならボクが消えたほうがいいじゃないか。
こんなに皆に好かれる人間が・・・何で。
何で消えていくんだよ。
ボクなんかだったら・・・。
誰も
悲しまないのに。