第五章  はじまりはいつも雨



その後、えらくあっさりもう一人の男と別れたけーこ(いつもの呼び方)。
まあ、当然だわな、電話の時間が圧倒的に短くなるだろうし、愛情も薄れる。
これが男と女の決まりごと みたいな。

俺たちはよく会った。
一週間に5回とかもあった。
会わないことにはワカラナイことだってある。

ある水曜日。
学校(奈良)まで車で行った時の事。
「今日、りゅうと一緒に慎吾さんに手紙書いたの」
と、けーこが言う。
貰って読んでみる。
女の子らしい手紙だ。
一つ気になった点がある。
りゅうちゃんの言葉だ
「早く嫁に行きたいそうです」
照れた。
それと同時にいままでの男たちとの付き合う期間が短かった原因もわかった。
遊び感覚の男には重すぎる思いだな。
ようは都合の良い女にされてたわけだ。
可哀想な女の子だ。
ちなみに今でもその手紙は財布の中に入っている。
俺は・・・嬉しかったからな。

しかし、それと同時に俺が今までしてきたことの罪深さに動揺を覚える。
「お前は愛される資格などない人間だ」
もう一人の俺、ダークシンゴがつぶやく。
最近、活発化している裏の俺。
ダークシンゴが俺に語りかけてくる。
…確かにそうかもしれない。
美久以来、女と付き合ってはいた。
気にいらなければすぐ捨てて・・・
俺がしてきたことは所詮けーこの付き合ってきた男たちと同じではないか。
人の事は言えない・・・