PHSを持ってた時の事。
「おかんー、俺のピッチ知らん?」
「ぴよ?」
自分が呼ばれたと思って返事をするピッチ。
「いやいやいや、ちゃうねん、お前じゃなくて…」
何回か続いたらスネるピッチ。
本当に鳥か?お前。

そんなインコが友人のピッチ。

しかし、そんなお馬鹿でも俺はコイツによく語りかけた。
ピッチも俺に語りかける。
鳴くじゃない。
「ぶじゅぶじゅぶじゅぴちー」とか可愛くない声で俺に語りかける。
まあ向こうも思ってるだろ。
きったない声やなー、お前、何言ってるんかのー?とか。
お互いにわからない言葉で話し合っている。

さすがに鳥が12年も生きるとボロボロになって来る。
足の指骨折。
自分で引きちぎる。
歩きがふらふらになる。
棒から落ちる。
もう死ぬ寸前だ。
しかし持ち直す。
やっぱり死にかける。
そんなことの繰り返し。
死にかけて病院に連れて行く。
注射を打つ。
回復する。
大きな鳴き声で、珍しく美しい泣き声でさえずりを聴かせる。
まるで「俺はまだ死なない、安心しろ」と俺たちに言っているように。