がらがらがら〜
「いらっしゃーい」
「遅くなってごめん」
「いいよ、別に」
いつものようにプリントを渡す。
「あ、今日から持ってくるの少し遅くなるかもしれない」
「へー、そうなんだ、何で?」
「文化祭の準備が始まったんだ」
「あー、もうそんな時期なんだ」
「一応文科系になるモンでね」
「競馬同好会だっけ?」
「そう」
「ホントなら別にどうでもいいんだけど、今年から校長から賞金が出るらしくて」
「すごいねー」
「導入人数で勝負らしいんだ、一位になったら3万貰えるらしい」
「すごーい!」
「勝負事が好きなのが集まって出来た会だからさ、皆燃えちゃって」
「うんうん、何にしてもやる気を出すのは良い事だよ」
「で、準備も真剣にやるからちょっと遅くなるかも」
「私はいつでもいいよ、なんだったら二日に一回でも」
「いや、それはダメだ、毎日来る」
「・・・ありがとう」
「別に礼を言われるほどの事じゃない」
・・・・・・無言
なんか気まずいな。
「でも・・・いいな、文化祭」
「そうか?」
「うん」
「そういえば体育祭も出れなかったもんな」
「うん」
「でもそんなにいいモンでもないぞ」
「そんな事ないよ、クラス別でお店出したり、色んなクラブ見たり」
「出て来れないのか?」
「うーん、わかんない」
「来れたらいいな」
「うん」
病院を出、リザーブユアハート号を漕ぐ。
そうか、来たくても来れない・・・か。
なんか、可哀想だなあ。
『海南のため』とは言わないけど、少し気を入れてみるかな。