席に案内され、三人でメニューを見る。
「あら、山本先生」
「あ、鈴木先生、偶然ですな!」
・・・なるほど、偶然じゃないのか。
「ゆっくりしていって下さいね、山本先生」
「よ、よかったら鈴木先生もいかがですか?」
「そうですね、ご一緒させていただこうかしら、あら?重役君」
「毎度」
「今日は何で山本先生と? 留年の話?」
「縁起でもねえな、今日は山本が俺たちにおごってくれるんだってよ」
「あー、海南さんとデートかぁ、若い子はいいねえ」
「馬鹿か!どーみたらそう見えるんだよ」
「まあいいか」
「ったく」
「で、何注文する?」
どうやら山本は鈴木先生にいいところを見せてやりたいらしい。
校内一ナイスバディで色気がある、生徒教師問わずに人気No.1らしい。
実際三年には鈴木Fan Clubもある。
俺は良く分からんのだが。
良い所見せたいんだったら協力してやろう。
一番高いブルマン(1つ850円)とケーキ(1つ550円)を人数分頼んでやった。
「やっぱりいいコーヒー飲みたいわな、海南」
「い、いいのかな?」
「いいよな、先生」
「ご馳走になります、山本先生」
「いえいえ、お安いもんですよ」
泣きそうな目をしている山本。
このクラスの女子の親御さんが本格的コーヒー専門店をやってるらしく、馬鹿高いコーヒーが出てくるらしい。
ま、俺は何であれ関係ないがな。
・・・・・・・・・
「悪いね、メシまでゴチになっちゃって」
「い、いやいいんだ、またな」
メシまでたかってやった。
「良かったのかな、山本先生」
「良いんじゃないか、鈴木先生にいいカッコはできたろ」