翌日
俺が登校したら雄一郎はすでに席についていた。
「よう、覚えたか」
「世界史はな、問題は物理や」
「まあ色んな計算もあるしな、要点は覚えとけよ」
「いや、俺はそれでも無理と読んだ」
「は?じゃあバイトはあきらめたのか?」
「アホか!ワシがオーナーを助けんで誰が助けるねん!」
「ワシここで稼がにゃどこで稼ぐねんって意味だな」
「そうそう、ってアホか! まあそんな真意はどうでもエエ、そこでワシが閃いたのはやな」
「おう」
「カンニングや」
「・・・は?」
「カンニングしかあらへん」
「ほう、誰の」
「お前」
「アホか!お前クラス隣だろーが!!」
「馬鹿野郎、現代科学なめんな」
と言って雄一郎が差し出してきたのは携帯電話だった。
「メールで送ってくれ」
「俺、携帯持ってないっての」
「これは姉貴の携帯だ、これでメールしてくれ」
「テスト会場には携帯持ち込み禁止だろ」
「いやいや、どうせお前終わったらさっさと出るだろ」
「ああ」
「答えを紙に書いて出てから俺にメールくれ」
「俺のほうはそれでいいとしてお前はどうするんだよ、隠れて見たって怪しまれるだろーよ」
「馬鹿野郎!現代科学なめんな!」
と言って再度出してきたのは一昔前の少し大きめのカンペンだった。
「この小汚いカンペンがどうしたよ」
「中をあけてみろ」