教師を巧くまき、雄一郎はこっちに向かってやってきた。

「おう天斗、助かったわ、マジでさんきゅーな!」

「俺、お前が4位だったらどうしようかと思ったぞ」

「俺がそんな間抜けに見えるか? ちゃんと各テスト1.2問ははずしといた」

「全くすべてにおいて抜かりのない奴だな」

「これで雪山にいけるぞ!」

「ああ、今年は結構積もってるらしいからな、客も多いらしい」

「よっしゃ、俺は明日から行くぞ!」

「あのなあ、明日は部の予算委員会だろうが」

「ったく、同好会なのになんで部の委員会なんかに行かにゃならんのだろ」

「まあいいじゃないか、同好会なのに部費出てるんだから」

「まあな、じゃあ天斗は明日社長の所に行くのか?」

「いや、俺もお前と行くことにするよ」

「そうか、じゃあ明後日JR宝塚駅で集合にするか」

「ああ、10時ごろの特急に乗るぞ」


そう言って別れた。


夕方、いつものようにお礼にケーキを持っていく。

がらがらがら

「おっす、居るか?」

「あ、星野君」

「いつものお礼の品だ」

「別によかったのに」

「まあ気にすんな。 そうそう、何とか今回もいい点取れたよ」

「本当?よかった」

「なんせ学年1位の奴に教えてもらってるんだからな、良くなって当然だ」

「え、私一位だった?」

「ああ、全く大したもんだよ」

「そんなことないよ」

普通、こんなに頭のいい奴にここまで謙遜されると嫌味に聞こえるもんなんだが、

海南がこう言うと嫌味に聞こえない。

大した奴だ。