雪山に着くと結構客が来ていることを確認。

昔はがらがらだったのにな、このゲレンデも。

まあそれも俺が小学校くらいの話なんだけど。


食堂に入るとまた今回もおじさんはてんてこ舞いだった。

「おう二人とも、上に上がって好きにやっててくれ」

「いやおじさん、かなりキビしそうに見えるんだけど」

「いや、でも今日は遊んでもらうって約束だしな、気にすんな」

「何をおっしゃるんですかオーナー、大恩あるオーナーが困ってるのにワシらだけ遊びに行けやしません、手伝わしてください!!」

雄一郎の目は\になっている

「かー、嬉しいこと言ってくれるなー、ほんじゃ頼むわ」


一日目から手伝うことになってしまった。

俺はレンタルのほうで手伝うことにした。

カービングスキーやらいろんなモンが増えてるから昼飯時でも借りに来る客も多々いるので案外忙しい。

食堂は雄一郎が絶妙の動きで切り盛りしている。


これが一週間も続いたら噂にもなる。

雄一郎の大盛りにして客を増やす損して得取れ作戦で、若い男性客が大量に来たりとか。

俺の案でスキーレンタル客にはコーヒー一杯サービス券を付けたりとか。

さらに観登がネットの掲示板に「ここは大盛りしてくれる」と書き込んだりしたり、

あの食堂はあまり待たずに食えるらしいとか。

大盛りがアツい!とか言った噂でますます客は大入りになった。



おじさんも予想以上の大繁盛で、すでに例年の三倍は儲かっているとほくほく顔だ。



「これで有馬記念大勝負しろ!」

と言って臨時ボーナス二万円づつくれた。



「おい天斗、有馬どうする?」

「そうだな、連中に電話してみるか」