「もしもし」
「あ、海南です」
「おお、こんな時間に大丈夫なのか?」
「それ、私の台詞、今日夜の10時ごろ電話したらおばさんが天ちゃんならゲレンデだから、11時45分以降にこっちに掛けてみなって」
「ああ、さすがに良く知ってるな」
「忙しくないの?」
「今はおじさんと二人きりだな、客は皆カウントダウンの方に行ってる」
「そう、よかった」
「そうそう、この間のプレゼントありがとうな、すげーあったかい」
「気に入ってくれたらいいんだけど」
「大人っぽくて良いな、こんなの持ってなかったからすげーうれしい」
「喜んでもらえてよかったよ」
「で、どうした? なんかあったのか?」
「あの、今年は本当にありがとうって言おうと思って」
「礼を言うのは俺の方だ、海南のおかげで進級も見えてきたし」
ぴるるるる
おじさんの携帯電話が鳴る。
きっとおばさんだ。
にこにこ電話で話してこっちを見る。
おじさんはゆっくり話しておけとジェスチャーで俺に合図してくる。
「ううん、それは大した事無い、いつもお知らせ持ってきてくれて」
「ああ、帰りがけだからな、気にすんな」
「そうじゃないって気づいたんだよ」
「何が?」
「いつもお見舞いに来てくれて、日曜とかも、お休みの日も」
「それも大したこと無い、暇だからだ」
「どれだけ支えてもらってるかがわかったんだよ」
「?」
「2週間だけなんだよね、会ってないの」
「ああ」
「クリスマスも話したのにね」
「ああ」
「でもやっぱり寂しくなっちゃって」
「ふぅん」
「で、よく考えたら星野君にいろいろしてもらってたんだなぁって思って御礼を言おうと思って電話したらおばさんが」
「なるほどな」