いつものように315号室のドアをノックする。


はい、どうぞ



がらがらがら

「めりぃくりすます」

「星野君!!」

「星野君じゃないぞ、サンタさんだぞ」

「帰ってきてたの!」

「だから星野君じゃなくってサンタ・・・」

海南はすこし涙ぐんでいる。

「あの、おじさん泣かれると困るんですけど」

「ありがとう、ありがとう」

声も涙声だ。


「おじさん忙しすぎてクリスマスの夜に来れなくってな、星野君からのプレゼント預かってたのじゃ」

ケーキとおばさんに貰った天使のキーホルダーと、さっき買ってきた結構大きな天使のぬいぐるみを手渡す。

「キーホルダーは俺のおばさんからじゃ、これからもいい子にしとるんじゃぞ」

言い回しが若干変になったが、渡して帰ろうとする。

「サンタさん」

「何じゃ?」

「もうひとつプレゼントが欲しいです」

「何じゃ、欲張りじゃな」

「一人でクリスマスを祝ってもやっぱり楽しくないです」

「そりゃそうじゃ」

「だから、私の大切なお友達の星野君とちょっと遅いクリスマスをお祝いさせてください」

「・・・」

「ずっと待ってました、お友達の星野君に・・・会わせて下さい」

「しようがねぇなあ」

帽子と白ヒゲを取る。

「ただいま」

「おかえり、星野君」

「ったく、しゃーねーな、サンタさん大変だったろうのに」

「ふふふ」

「怒って帰って行ったんじゃねーか?」

「あらら」

「来年は来てくれないかもよ」

「駄目だよそれは! あとで謝っとくよ!」