海南のいつもの紅茶で乾杯をし、買ってきたケーキを二人で食った。

「病院だと味気ないな」

「そうだね、味気ないね」

「でもどうしようもないもんな」

「でも楽しいよ、今迄で一番楽しいクリスマスだよ」

「そうかぁ?」

「うん」

「ま、早く良くなって彼氏でも作って小奇麗なホテルとかでディナーでも出来るようになれ」

「小奇麗な所でなくても良いんだよ」

「そうなのか?ドラマじゃそんな所ばかりだぞ」

「そんなもんなんだよ」

「ぜんぜん知らんかった」

正直全く興味の無い世界だからな。

「あのね星野君、もうひとつお願いしていい?」

「なんだ?」

「もし良くなって退院できたらね」

「ああ」

「一番最初のクリスマスイブ、一緒にお祝いをしたいな」

「・・・俺とか?」

「うん」

「行きたいところがあるんだ」

「何処だよ」

「大阪にね、ビルの上に観覧車があるんだって」

「ああHEPな、行った事無いのか」

「無いの、そこに行きたいんだ、一緒になんか食べて・・・」

・・・参ったな。

正直苦手だ。

女と歩くとか考えたことも無い。