朝
いよいよ(俺以外の)皆が待ち望んだ擬似恋愛行動の日だ。
「おい、宴会室って何処や!」
「朝飯とか食うとこじゃないのか」
俺たちはやはり夜中までの馬鹿談義が祟って遅刻だ。
「遅い!」
担任の山本に怒られる。
「さっさと並べ」
変な紙切れを渡され、やけに騒がしい男の列に並ぶ。
「おい星野」
山本に声をかけられる。
「なんだ」
「ありがとうな」
意味がわからん礼を言われる。
俺に声をかけた後、段上に山本が向かう。
「皆の待ちに待った擬似恋愛行動だ、さっき配った紙がくじを引く順番になっている」
・・・6番目
早すぎだろ、誰でもいいのに。
「今から3分待つ、取引するならしろ、ただし脅した奴発見したらそいつは最後だ」
「山本―!話わかるなー!」
「そんなこといってる間に時間無くなるぞー」
「星野! お前何番!!」
さっそく同じクラスの遠藤が声をかけてくる。
「6番」
「俺の最後から数えたほうが早いんだけど、5千円で変えてくれ!」
遠藤は自分の彼女と一緒に行動したいから必死だ。
他の彼女いる奴も同じ行動に出る。
「8千円だったらいいぞ」
「仕方ねぇ、それで買う!」
「取引成立だ、ほれ」
「さんきゅー! じゃ、8千円」
思わぬ小遣いだ。