いよいよ俺の番だ。
「星野」
クジの監視員の山本に声をかけられる。
「イカサマしてないか手をあらためる、手を開け」
「はぁ?するわけねーだろ」
手を山本に開いてみせる。
「どれ?」
手を触ってくる山本。
「よし、じゃあ引け」
山本の両手で俺の右手を包まれる。
中に何か入ってる。
「おい山本」
「いいから早く引け、後がつかえてる」
入っているものは間違いなく名札だ。
確認しちゃいないが絶対・・・
グーのまま手を入れ、そのまま引き出す。
『海南 夕菜』
「引いたんならさっさと行って来い」
「山本、これは余計なお世話だぞ」
「お前にじゃない、学年一の馬鹿野郎の為にはるばる北海道まで来た、けなげな女の子の為だ」
「そんなの俺じゃないかも知れないじゃないか」
「さっさと行け、補習にするぞ」
段を降り、女子の所に行く。
「海南、俺とだ」
ちくしょーーー!!
やられたーーー!!
後ろの三人の絶叫が聞こえる。
「よかった、星野君となんだね」
「ったく男嫌いの癖に、他の奴だったらどうするつもりだったんだよ」
「その時はその時、でもなんとなく星野君以外の人のイメージは無かったから」
「まあいいや、行くか」
「うん!」
仕組まれたくじ引きを終え、北海道の大地へと繰り出す。