「何処に行きたい?ってか動けるのか?」

「大丈夫! あんまり激しいことしなければ」

ススキノ付近でそんな事言うんじゃない。

「じゃあ何がしたい」

「星野君、馬好きなんだよね」

「ああ、大好きだな」

「私も好きなんだ、馬に乗りたい」

「馬?馬か〜」

札幌からバスを乗り継ぎ、ノーザンホースパークに到着。

「ここなら馬も乗れるし見れるし飯も食えるらしい」

「すごいねー」

「金は遠藤からふんだくってやったから好きなこと出来るぞ」

「?」

「もともと俺、クジ順6番目だったんだ、遠藤が8千円で買うって言ったからな」

「遠藤君、大丈夫なのかなぁ」

「遠藤はそのおかげで彼女と回れるみたいだしな、いいんじゃないか」

「なら大丈夫だね」

「だから今日はおごってやる」

「駄目だよ、いつもお世話になってるから私が出すよ!」

「一応バイトもしてるんだ」

「・・・」

「気にすんな」

「わかった、じゃあありがたく」

海南が元気なうちに馬に乗ろうと考え、早々と二人で乗馬をする。

体験レッスンとやらで25分程度だった。

長いこと海南も乗れないだろうしな。

「疲れたり、危なくなったらすぐに言えよ」

「うん」

・・・俺の心配は杞憂に終わった。

「海南、俺より上手いじゃないか」

海南を乗せた馬は文字通り馬があったらしく、海南の思うままに動いた。

一方の俺はと言うと、馬がなかなか言うことを聞かずに苦労の25分となった。


「やっぱり馬は買うだけにするわ」

俺の率直な感想だった。

笑う海南。