テレビ塔まで来た。
もう雪像は無い。
自販機で温かい飲み物を買う。
一息ついた。
「楽しかったなー」
「本当に夢みたいだよ」
「俺もまさか海南が来ると思わなかった」
「私も来れると思わなかった」
「でもあれだな」
「何?」
「いつも海南のパジャマしか見てないからな、制服姿見てびっくりした」
「もういいよー、それー」
「最初誰だか分からなかったもんな」
「ははは」
「でもよく考えたら文化祭の時も制服だったな」
「そうだね」
「しかし海南のおかげで知らん女と回らずに済んだし、助かったよ」
「・・・」
「ありがとうな」
「お礼を言うのは・・・私の方だよ」
「ん?」
「多分、星野君いなかったら来てなかったよ」
「そうなのか?」
「本当に来て良かった、こんなに楽しかったのは生まれて初めてだよ」
「大げさだな」
「ううん、馬に乗ったのも、スノーモービルも、空港の喫茶店も、レストランのリスとかも、電車に乗った事も」
「・・・」
「制服着て歩く町並みも、あのクジ引きの時のドキドキ感も」
「・・・」
「こうやって夜抜け出して星野君と歩いてる雪祭りも・・・」
「・・・横にいたのが俺で申し訳無いけどな」
「頑張って来て良かった、来てなかったらこんな楽しい事知らずに・・・」
「・・・」
「知らずに死んでたんだよね」
死ぬ?
海南ってそんなに良くないのか?