「良い思い出が出来たよ、これでいつ」

「馬鹿野郎!」

「!」

「死ぬなんて言うな」

「・・・」

「あんなに元気だったじゃないか」

「・・・」

「海南はあんなに元気だったじゃないか」

「・・・」

「俺は海南がどんな病気なのかも知らない、状況も分かってない」

「・・・」

「でもな、友達が死ぬとか言うのは・・・」

「・・・」

「やっぱりすげー悲しすぎるぞ」

「・・・うん」

「頑張れ」

「うん」

「俺は頑張れしか言えない」

「ううん、そんな事」

「でも本当に頑張れって思うからずっと言ってやるから」

海南の目からは涙がこぼれている。

「うん」

海南に手を握られる。

「ありがとう」

海南の涙は止まらない。





女嫌いだったはずの俺が次の瞬間、何故か海南を抱きしめていた。

我に返る。

「あ、ごめ」

海南を離そうとする。

「もう少し・・・このままで」

「あ、うん」

・・・・・・

「なあ海南」

「え?」

「治療、頑張れな」

「うん」

「もう駄目だって思っちゃ駄目だぞ」

「うん」

「俺、何も出来ないけどな」

「うん」

「して欲しいことあったらいつでも言えな」

「うん」

「して欲しい事、なんかあるか?」

「前の約束、忘れないでね」

「観覧車な、任せとけ」

「また・・・励ましてね」

「ああ、お安い御用だ」

「ホテルまで手をつないで帰ろうね」

「まあ一日カップルだからな、仕方ない」

「・・・悩んでどうしようもなくなったら、またこうやってね」

「それは・・・参ったな」

「ふふふ」