朝
鈴木先生から渡された飛行機の座席は海南の横だった。
「昨日あれから何時に寝たんだ?」
「2時まで鈴木先生に」
「何聞かれたんだ?」
「す、好きな人の事とか・・・ね」
「俺なんか篤に4時まで寝させてもらえなかったんだぜ」
「何話てたの?」
「ほとんど愚痴さ、篤意外は楽しかっただろうよってさ」
飛行機は伊丹空港に到着。
学校に帰り着く。
校長の短い話も終わる。
後は家に帰るだけだ。
「海南、病院に帰るのか?」
「うん、明日から検査だから」
「そうか、じゃあ病院まで皆で帰ろうや」
「うん!」
雄一郎と篤と潤也を呼んで、病院までゆっくり歩く。
修学旅行の思い出話に花を咲かせて。
ゆっくりゆっくり坂を下る。
皆に追い越されても、
海南に合わせて皆がゆっくりゆっくり歩く。
「皆、ありがとう!」
「じゃあな」
「お疲れ様、海南さん」
「海南ちゃ―ん、愛してるでー!」
「俺も海南ちゃんとが良かったー!」
海南が病院に入っていった。
「楽しかったな」
雄一郎が言う。
「ああ、本当にな」
それぞれの思い出をそれぞれが一杯詰め込んで。
楽しかった事、苦い思い出。
すべてを詰め込んで。
一生の思い出になるであろう修学旅行は海南を送った所で幕を閉じた。