・・・と思っていた。

「私、星野君にお礼言わなきゃいけない」

「何を?」

「本当はね、学校を今年で辞めようと思ってたんだ」

「マジかよ!」

「うん」

「なんで?」

「ずっと学校行けないし・・・」

「でも学校が認めてくれてるんだろ?」

「でも、やっぱり寂しいもんだよ、皆と一緒に勉強したいし」

なるほどな。

進級できるだけなら通信教育もあるだろうし大検でも受ければ大学には行けるもんな。

「で、今は?」


「今はどう思ってんだ?」

「辞めないよ」

「そうか」

「修学旅行も楽しかったし、皆良くしてくれたし」

「うん」

「それに、何よりいつも星野君が励ましてくれるから」

「そんな大した事してない」

「星野君が、いつも支えてくれるから」

「・・・」

「来年も頑張りたくなったんだ」

「ああ、頑張れ、俺も海南のおかげで進級できたしな」

「それもどうなのかなぁ?」

「しかし学校に二人しか居ない特進の二人が同じ所に居るなんてな」

「不思議なもんだね」

まあ山本に仕組まれた罠だったんだけどな。

今ではその罠に感謝してる。



下の売店でファンタグレープ買って二人で乾杯した。

進級と、山本と、二人の縁に。




第七章  完


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