山本が顧問の判を押したとたん、校長室から他の教師がわらわらと出てきた。
「重役、頑張れよ」
「受かれよ」
「おい山本、どういうことだ」
「まあ隠れてもらってた訳だ、お前が出しに来る事くらいは読めるからな」
「汚ねぇ!」
「馬鹿野郎、教師は生徒の将来のためなら嘘でも嫌われ役でもなんにでもなるんだよ」
「まあエエやんけ、何にせよ競馬倶楽部成立や!」
「どうせ俺、顔出さないほうが邪魔じゃないんだろ」
「さすが山本先生、よく分かってらっしゃる」
「今までどおり好きにやったらいい」
「山本」
「何だ?」
「ありがとうな」
「7時まで許可してやる、どうせ宴会するんだろ」
職員室を出て同好会室、いや部室に向かう。
「競馬倶楽部設立を祝して〜〜」
「かんぱーーーい!!」
「一時はどうなるかと思いましたよ〜」
「ハジメなんか入ってすぐ潰れる危機やったもんなー!」
「海南ちゃんと同じクラブ、テンション上がるよな〜」
篤は飲んでもいないのに顔を赤くして喜んでいる。
「前林のおかげだよなー」
お前さっきまで殺すって言ってたじゃないか。
「俺、顧問は鈴木先生が良かったな」
「それは言えてるわなー!」
買ってきたピザやら菓子やらで大騒ぎする。
「おい天斗、お前病院行って海南ちゃんに礼を言って来い」
「そうだそうだ」
「これ持って行けよ」
ピザ、菓子、ジュースを持たされた。
「一緒に食えないんだったらせめて一緒のもの食おうぜ」
「ああ、渡してくるよ」
後片付けは皆に任せて病院に向かう。