思い出した。
海南がウチの部に入ってくれたから、お礼を何でもするって言ってたんだった。
すっかり忘れてた。
あいつは俺が言ってもなかなか自分の要求は言わないからな。
何に遠慮する事があるんだろう。
まだ怖いのかな、俺が。
・・・ありえる。
そこんトコも今度ゆっくり聞いてみよう。
とりあえず病院へ。
すでに7時を越えているからさっさと帰ろう。
「よう」
「いらっしゃい、明日から休みなんだよね」
「いや、夏期講習あるから」
「ああ、そうだったよね」
「ウチの大学だったら受験無いのになー」
「約束したんだったらしょうがないんじゃない?」
「そう、その約束なんだがな」
「?」
「海南に何でもするって約束忘れてるだろ」
「え?」
「ウチの部に入ってくれたお礼のさ」
「・・・」
「やっぱりそうか」
「え?」
「忘れてないんだろ」
「・・・実は」
「全くよー、覚えてるんだったら早く言ってくれよなー」
「別にお礼されるほどのものでもなかったし」
「いや、約束だから」
「・・・」
「何なら明日までに考えててくれよな」
「・・・」
「じゃ、又明日来るから」
「あの、星野君」
ドアの前まで来たときに海南に声をかけられる。
「ん?」
「本当にいいの?」
「何が?」
「その、お礼の件」
「ああ、なんでもいいぞ」
「ものすごくわがままなんだけど」
「犯罪以外なら何でも聞く」
「星野君にはそっちのほうが耐えられるかもしれないことかも」
・・・一体何をさせられるんだろう?
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