翌朝



宝塚駅に着くと、海南はすでに待っていた。


「さっき着いたばっかりだよ」


どうもずいぶん前に着いていたらしい。


電車が来たので乗り込む。

豊岡駅まではずいぶんある。

いつもなら寝ていくので、時間は気にならないが、今日は海南がいるから眠れない。


「今日はごめんね」。


「いや、いい、それより体力は大丈夫なのか?」


「うん、検査もないし、先生もたまにならって」


「いや、そっちも気になるけど、親とかさ」


「?」


「うちは放任主義ってーか、親が二人とも仕事で居ないからな、まぁもともと男だし言われることもないけど、海南は女だからな、小旅行とは言えよく親が許したなって思ってさ」


「ウチも似たようなものなんだ」


「へー」



電車は福知山を越え、海へ向っていく。


「川が反対に流れてるんだね」


「日本海に流れてるからな」


他愛無い話が続く。



「修学旅行を思い出すよ」

海南がつぶやく


「そうか?季節は反対だぞ」

冬の北海道だったからな。


「電車乗ってわくわくするの、あれ以来だから」


「あぁ、海南は後から来たんだもんな」


「飛行機乗って、電車で札幌まで行ってね」


「あの時の相手が俺で申し訳無かったけどな」


「星野君で嬉しかったよ」


「そうか?」


「うん、よく考えたら、他の人と当たってたらどうしてたんだろうね、私」


「ははは」