「私ね、本当に星野君に感謝してるんだ」


「何が?」


「死ぬなんていうなって、言ってくれて」


「・・・」


「頑張れってずっと言ってくれるって」


「そんなの・・・いくらでも言ってやるよ」


「哀れみで言ってくれるんじゃなくて、本心で言ってくれたのは星野君が初めてだったんだよ」


「馬鹿、そんなの気のせいだ」


「あの時から星野君が身近に感じられて・・・」


「あの時から・・・」


何も言わずに海南を抱きしめた。


「駄目だ!海南、死ぬなんて言うなよ!」


「ほしのくん・・・」


「頑張れって言って欲しいなら喉から血を吹いても言ってやる、喉掻っ切られても言ってやるから」


「・・・」


「死ぬなよ、海南ぃ」


ほしのく


海南の声も涙声になった。


「救われたのは俺のほうだ、海南にいつも救われてたのはいつだって俺だ!」


「そんなこと」


「ある、泣き事言ってたのはいつだって俺だ、いくら知らなかったからって俺は・・・」


「・・・」


「何も返さないまま居なくならないでくれよ」


「・・・ううん、私は星野君の優しさにいつだって甘えてたんだ」


「やさしくなんかちっともない、そんなのかけらもなかった」


「ううん、甘えられる唯一の人なんだ、星野君は」


「そんなこと全然なかったじゃないか」


「いつだって星野君は私に優しかったよ」


「そんなこと無いぞ」


だんだん涙が止まってきた。


海南の優しい声を聞いて落ち着いたんだろう。