星野君
いきなりごめんなさい。
急ですが別の病院に移ることになりました。
そこなら移植手術も末期の治療もできるそうです。
移植が決まった訳じゃないので、きっともうだめなんじゃないかと思います。
いつもやさしくしてくれてありがとう。
はじめてこの部屋のドア開けてくれた時も、クリスマスも、修学旅行も、二回の学園祭も、夏の旅行も
すべてがいい思い出です。
星野君が私にくれたものはいっぱいあります。
その中でも一番嬉しかったのは修学旅行の時の一言です。
『本当に頑張れって思うから、ずっと言ってやるから』
本当にずっと言ってくれました。
苦しい治療も星野君のおかげで頑張れました。
でも一つだけ心残りがありました。
私のことを下の名前で呼んでくれなかったことです。
星野君、本当は私のこと好きじゃないのかなって思ったりして不安になったこともありました。
学園祭の映画の時、セリフを変えて聞いてしまいました。
あの後の星野君のセリフは多分星野君の答えなんだと思います。
星野君が私の事を好きでいてくれてよかった。
夕菜って呼んでくれて本当に嬉しかった。
あの時にすべての心残りが消えていきました。
星野君の彼女になれて本当に良かったです。
でも、いつまでもそのやさしさに甘えている訳には行きません。
星野君を縛り続けるわけには行きません。
星野君、今までありがとう。
今までのやさしさを胸に出来るところまで頑張ってみます。
最後は一人で頑張ってみます。
星野君、私のことを忘れてください。
これから受験とかで大変だと思います。
でも星野君なら大丈夫。
きっと新学期はりっぱな医大生ですね。
星野君の彼女になれて本当に良かった。
今でも
ううん、きっと最期の一瞬まで大好きです。
本当に今までありがとう。
私の最初で最後の彼氏へ。
海南 夕菜
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