「しかし篤が一番の出世だよな」

「全くだ、映画監督様なんだからな」

「まだまだ駆け出しだよ」

学園祭の最後にある保護者に篤が声をかけられていた。

その人が映画監督だったんだ。

本当は映研を見に来たらしいんだけど、篤のセンスが気に入ったらしく、その場でスカウトされた。

で、大学に行かずに専門学校で勉強しながらその監督の下でバイト&勉強。

去年公開された『フレンズ』は篤が初監督だったが、大反響を納めた作品だった。

「で天斗、考えてくれたか?」

「あれか?」

「そうだよ、是非作品にしたいんだよ、いやするんだ!!」

「んー、どうする夕菜」

「恥ずかしいなぁ」

「何言ってんだ、俺は卒業式ん時に決めたんだ、二人のストーリーを映画にしようって!ノンフィクションだぜ? 最高の素材なんだよ!あの頃を思い出そうぜ!」

「まあ、どうしてもって言うなら・・・」

「俺は男前を使えよ!何せ部長様やからな!」

雄一郎は最高にやる気だ。
本人が出るわけでもないのに。

「もうタイトルも決まってるんだ」

「へえ、何て言うんだ?」


「タイトルか? タイトルはな・・・」