翌日


俺は三宮西口のマクドの前に立っていた。

夏休みに観登と約束したのを果たすためだ。

何にせよ嘘やだましが嫌いだからな。

しかし待ち合わせが多いな、この場所は。

さっきから見てるが待ち合わせはカップルばっかりじゃないか。

俺もその大勢のひとりに見られるって訳か。

なんだか無性に腹が立つな。

思ったより電車がうまく乗り継げたので早く着いてしまった。

今は10時35分

なんか早く着いたら「楽しみにしてた」と思われそうで嫌だな。

・・・ちょっとゲーセンにでも行こうかな。


多少遅れていった方が良いよな。

そう自分に言い聞かせた。


道を渡って左手にあるゲーセンへ。



がちがちがち

ぬお!

くそう

ちゃりん

ああっ!

ちゃりん



畜生、格ゲーは駄目だ。
すぐやられちまう。

メダルで勝負だ
競馬なら負けんわ!


じゃらじゃらじゃら




・・・
いや〜勝った勝った。

メダル出しすぎて機械止めてやったわ。

実際の競馬もこうありたいもんだ。



んー腹減ったな、メシ食って帰るか。


・・・・・・


何で俺三宮くんだりまで来てゲーセン来てんだ?

ハンズじゃなかったか、予定は?


・・・・・・・・・


違う気がする。

何しに来たんだっけ?



・・・・・・・・・・・・


あーーーーーーーーーーーーーー!

忘れてた!

観登と遊びに行く待ち合わせ中だった!!


時計を見る。


12時52分


ヤバ過ぎるだろーー!


・・・帰ってるかな?
帰ってるよな。

むしろ帰っててもらった方が気が楽だ

いやいや、絶対帰ってるだろ。
こんな時間なんだし。


恐る恐る待ち合わせのマクド付近へ。

・・・うろうろする観登が居る。

切符売り場付近から歩いて来たと思ったら
マクドの中に出たり入ったり



ここは素直に謝るしかない。

そう思って歩き出した時だった。

「天斗ーー!」

向こうのほうから駆けてくる観登。

「てん うわっーーーー!!」

ずさささーー

凄まじくハデに転んだ観登

「いったーーい」

「観登、すまねぇ」
そう謝ろうとした時だった。

「大丈夫?怪我とかしてない??」

「え?」

「良かったよー、事故にでもあったのかと思っちゃったよー」

「いや、俺は」

「良かったよう、良かったよう」

観登の目から大粒の涙が溢れ出す。

「・・・泣くなよ」

「だって良かったんだもん」

「・・・ごめんな」

泣く観登を落ち着かせて話をする。