「実はね、ギリギリに着いたんだよ」

「ほうほう」

「電車、反対に乗っちゃってね」

「何処まで?」

「姫路」

・・・反対すぎる上気付かなすぎじゃないか。

新快速に乗っても加古川あたりで気付いてくれ。

「時間早かったからさー、普通に乗ってたんだけど」

「・・・それで姫路まで行ったのかよ。ってお前、何時に出たんだ?」

「え、8時には電車に乗ってたよ」

「何でまたそんなに早くに」

「なんかさー、楽しみでさー、寝付けなかったんだよー」

・・・子供だ

「でねー、電車に乗ったら眠たくなってねー、寝てたら姫路だったのー」

「それでも時間早すぎんだろうよ」

「姫路から普通に乗ったら今度もまた寝ちゃってねー、今度は高槻まで行っちゃった」

うらやましいほど爆睡してたんだな。

「で、何見るんだ?」

「ふっふっふ、もう決めてるんだよ」

「何にするんだ?」

チケット売り場に並ぶ


「猫の恩返し」
看板にはそう書かれている。

「マンガ見るのか?」

「ダメなの!?」

「まあ良いけどさ」

考えてきてっぽそうだったから別のもんかと思った。

看板の下のブースに並び、チケットを二枚買う。

「おい、学生証」

「・・・忘れたよ〜〜」

・・・聞かなくても分かってた気がするのは何でだろう。

お姉さんの好意で二人とも学生で入れた。



ポテトチップスとコーラ二個を買って席に着く。


映画が始まったが、あまり面白くない。

ぬう、やはりアニメは失敗だったか。

横を見る。

観登は非常に楽しそうだ。

・・・子供だな