第三章
競馬倶楽部的文化祭前夜
テストが悲惨な結果に終わった俺たち。
潤也と篤はなかなかの成績だったと言う。
死んだらいいのに。
「まぁどうにかなるやろ」
雄一郎は気楽なもんだ。
どうなるってんだよ。
まぁ済んでしまったものは仕方が無い。
もうすぐ始まる文化祭の出し物を考えるのが先決だ。
「今年は何にする?」
一応部長らしく雄一郎が切り出す。
「去年何したっけ?」
まったく覚えていない。
「サボって馬券買いに行ってなかったっけ?阪神に」
篤が答える。
「ドアに『ご自由にお入り下さい』って書きながらカギ閉めて行ってたよな、雄一郎が」
「潤也は細かい事覚えてんなぁ、あ〜あ、今年もそれで良いんじゃねえ」
考えるのもめんどうだし部長でありながらそう発言した。
「今年から観客動員数の多いクラブ、同好会には賞金が出るってよ」
部長でもないのに潤也がそう話を切り出す。
「いくら?」
「一位三万円、二位二万円、三位一万円だと、打ち上げに使えって校長がポケットマネーだってさ」
「っちゅーても吹奏楽が一位やろ、出来レースやんけ」
雄一郎が腐る。
「だから今年は吹奏楽は日曜午後の最終に1公演だけだってさ、映研は土曜午後一公演だしな」
潤也が説明する。
しかし潤也も大変だな、部長は雄一郎なのに。
「ま、金掛かってたら燃えない訳にはいかんわな、何するよ?」
篤は結構乗り気である。
「グランド使って体験乗馬やるか?」
「何トチ狂ってんだよ雄一郎、馬はどこにいるんだよ!」
つい突っ込んでしまった。
「馬?阪神競馬場にいっぱいおるがな、近いことやし夜に行ってちょいとポレールとか拝借したらエエんちゃう?」
「確実にムショ入りだな、進級どころかその後の生活も危ないぞ」
篤の言うとおりだ。
「ほんだら馬の着ぐるみ着て校舎走り回るか?女とくっつけるぞ」
ヤケになって雄一郎が言う。
「それはいいな」
篤は雄一郎に同調した。
「しかしこう言う時は競馬同好会って損だよな」
俺がつぶやく。
「ホンマやで、競馬中継流して胴元やったらノミ屋で捕まるし、つまらん話しても客集まらんしなぁ」
雄一郎の言う通りだ。
「何処かと協力してやってみるか・・・美術部とかとさ」
潤也が考えた末そう切り出した。
「無理だろ、俺この間前林ドツきまわした」
篤は本当にキレたら何をするかわからない。
「何してんねんお前は、まぁちょっと考えようや」
しばらく黙りこくる一同。
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