観登とうろうろしていたら集合時間も近づいて来た。

「戻ろうか?」

「うん」

部室に戻ろうとしたら同じクラスの女子の小山と出会った。

「よう星野、その子誰?彼女?」

「いや違うな、バイト仲間だ」

「え?違うの!」

がーんと言う文字の出ていそうな顔をする観登。

「そりゃそうだろ、まだバイト除いたら1回しか会ってないんだから。

「1回じゃ・・・ないんだけどね」

「ん?何か言ったか? あ、それより小山、明日の3レースのG-1出てくれるんだよな」

「ええ、女子テニス部の代表として出させてもらうけど」

「どうなんだ?調子は、1人図抜けて強いのいるけど」

「美幸?でも負ける気はしないけどね」

「おっとぉ、男子クラブ連中は眼中に無いってか?」

「松林には勝つわよ、ただ美幸が怖いだけね」

「ほうほう、じゃあ美幸と小山の一点勝負で予想出そうかな?」

「競馬同好会のメンツあるんならそうしたほうがいいわよ、じゃ、また明日ね」

「ああ、楽しみにしてるよ」

小山と別れた。

「・・・友達?」

「クラスメイト、明日のレースに出てくれるんだよ」

「いいなあ共学、楽しそうだなぁ」

「雄一郎は楽しんでるな、俺は同好会あるから来てるだけだよ」

「へぇ」

「それより観登も明日来れればよかったのにな、明日はこの学校全部巻き込んで大暴れしてやる」


「あしたうちもぶんかさいだもんーーー」

泣きそうな観登。

3時15分、部室に戻る。

気の早い連中は借りてある視聴覚室にすでに待っているらしい。

「何人くらい待ってるって」

「さっき見たら10人は待ってたよ」

気になったのか様子を伺いに行った篤が答えてきた。

「すごい人気だな」
俺は予想もしなかった予想に感嘆をあげてしまった。

「そりゃ予想も聞きたくなるって、先週くらいから結構話題になってんだぜ、この催し」

「そうなのか?」

「ああ、俺もいろいろ聞かれたわ、誰が来るんだって」

「篤に聞くとは大穴狙いなやつもいたもんだ!」

「なんやとーー!」

「いや、冗談はおいといて何レース当たるか勝負とか皆言ってたぜ」

「そう言われると企画発案者としては嬉しいな」

「で、あの馬鹿は?」

篤が時計を見ながら言う。

「もうすぐだろ」

「おまっとさーーーん!」

「死ねよ馬鹿」

篤は言い放つ。

「またまた〜、俺がここにちょ〜〜〜んとおらな寂しいくせに〜」

「まぁいいよ、じゃあ観登、さっき教えた視聴覚室に友達と行っといてくれ、わかるよな」

「大丈夫だよ、みんな楽しみにしてるからね〜」

「めぐみちゃ〜〜ん、俺頑張るで〜〜♪」

その女が狙いか、雄一郎。

「頑張ってくださいね〜〜」

「は〜〜い♪」
俺を除く三人がそう答えた。

浮かれてやがる。