計画のメドが立ち雄二が締めに入ったところで智子が口を挟む。
智「なら決まりだね。貴志くんメアド教えて。」
貴「え?いいけど。なんで?」
智「だって、彼女なんだからメアド知らなきゃおかしいでしょ。後、智子さんなんて他人行儀な呼び方も無しね。えーと、そーだなぁ智って呼んでほしいな♪敬語も無しね。わたしも、たかちゃんて呼ぶからさ。OK?」
貴「なるほどね。」
智「あ。たかちゃんの携帯メール何件保存できる?」
貴「たしか、300件。なんで?」
智「日曜まで後五日で300か…。私たちはもっと前から付き合ってることになってるんだよ?メールのやりとりが残ってなかったら変じゃない。だから受信メール埋めとかないと。パケホは入ってる?」
まぁメール見られることは無いと思うけどね。と付け加えると智子はジュースをすする。
貴「入ってるよ。」
智「なら、大丈夫だね。あっ、たかちゃん次バイト休みいつ?」
貴「あさって。」
智「じゃあ、あさって放課後デートしよ。」
貴「智子さんそこまでするの?」
智「当たり前でしょ?健全な高校生カップルなら放課後デートくらいフツーでしょ?」
貴「それは、そうかもしんないけど…」
省「…なるほど、デートしたほうがいいな。」
それまで黙って話しを聞いてた省吾が口を挟む。
雄「なんで?」
雄二の問い掛けに省吾はニヤニヤしながら貴志を指差して答える。
省「今『智子さん』って言った。」
雄・貴「「あっ!」」
智「ね♪役作りは演劇の基本だよ、バレても知らないよ?」
智子はニコニコしながら答える。
雄「…智ちゃん先輩マジでスゲェ。尊敬するわ。」
智「まーね。たかちゃんはわたしを彼女だと思うんじゃなくて、わたしの彼氏になればいいの。」
貴「わかったよ。智、よろしく。」
智「まだちょっと堅いけどその調子よ。」
智子は満足そうに頷く。
雄「よし、これで計画はメドが立ったな。」
智「そーね♪ねーねー、たかちゃんこれから暇?」
貴「ああ。」
智「買い物に付き合ってよ。」
貴「いいよ。」
智「よし、じゃあ行こ♪」
智子は貴志の腕に手を回す。
貴「ちょ、智子さん?」
智子の急な行動に貴志はうろたえる。
智「智子さんじゃないでしょ?たかちゃんホントに日曜へーき?」
貴「智子さ…智がいきなり腕組むからだろ。」
智「意外と純情なんだねー。モテそうな顔してるからこーゆーの免疫ありそうなのに。カワイー♪」
貴「そんなんじゃねーよ。ほら、智いくぞ。」
智「あら、今度は照れちゃって。たかちゃんの照れた顔って意外とカワイーね。雄ちゃんこれが『萌え』っていうの?」
智子は振り返ると雄二に訪ねた。
雄「いや、俺に聞かれてもしらんがな…。」
智「あらそう?趣味がゲームだって言ってたからわかると思ったのに。」
雄「いや俺は男だし、女の子が男の何に萌えるかなんかしらんがな。」
智「そーなの?まっ、いーや。じゃ、たかちゃんとデートしてくるから、雄ちゃん、省吾またね♪」
そのまま、貴志と智子はマックを出ていった。
省「…智子のやつ、思いっきり楽しんでるな。」
雄「智ちゃん先輩スゲェわ。あそこまで女の子に翻弄される貴志初めて見た。」
省「まぁ、ノリのよさはオレが太鼓判でもなんでも押すよ。」
雄「人選としてはベストだね。正直いってこの計画は自信無かったんだよね。」
省「そうなのか?」
雄「うん。だってあまりにもベタじゃん?」
省「ああ、今時マンガでも見ないな。」
雄「だから、自信は無かったよ。でも…。」
省「でも?」
雄「智ちゃん先輩ならうまくいきそうな気がしてきた。あの頼もしさは豪華客船って言うより超弩級戦艦って感じだよ。」
省「宇宙戦艦ヤマト?」
雄「いや、やっぱ女の子だからイメージ的にナデシコ?」
省「???」
雄「…いやあの頼もしさは、ちょっとちがうな。マクロスかエクセリヲンって感じかな。」
省「なにそれ?」
雄「…ごめん気にしないでいいよ。省吾さん、そろそろ帰ろーぜ。」
省「そうだな。」
そのまま二人は帰路についた。
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