プロローグ



聖人の血の奪取、失敗したそうだな。

ああ


そんな声がこだまする。


予想外だ。

聖人を奪い、すべての祭器をも奪おうと策を用いたのに。

「肝心のブレイクメイスが無いと来たか」


聖人の血は別にいい。

事もあろうかブレイクメイスがまさか同じ場所にあったとは。

「なかなかもう一度とは・・・いかぬぞ、弟」

「わかっているさ、兄よ」


真っ黒に塗られた祭壇の上で二人の男は話し合っていた。

予想外だ。

せめてあの聖人だけは消しておこうと思ったのに。

いや、完全に息の根を止めたはずだ。

あれを復活させることは絶対的に不可能だ。


しかし、奴の生命活動は再び開始した。


何があるというのだ。

多少の失敗は修正できる。

そのための力も持っている。


そうだ、もう一度


そして必ず・・・。